ひもQ

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      怖い夢を見た。蜂蜜が人間の身体からしか取れない世界に生きている。毎年国民からランダムで選ばれた50人の元に政府の人間が現れ、「あなたは今年の蜂蜜生産者として選ばれた」と宣告する。その時点で対象に拒否権も人権も無く、国内に蜂蜜を流通させるためだけに命を捧げる。工場のようなところに連れて行かれ、身体を消毒され、ベルトコンベアに乗せられて最後の部屋へと送られる。周りの人たちも「まさか自分が」「でも仕方ない」「もうどうしようもないし」と、抗議するでも悲嘆に暮れるわけでもない、なんとも言えない表情でその場に佇んでいる。私はトイレに行きたくなり、並んで用を足す順番を待つのだけど、私の番を待たずして「全員集まってください 最期の仕上げです」というアナウンスが流れ、集合しなくてはならなくなる。「ああ、だめだったな。でもいいや、もう死ぬんだから」そう思いながら部屋へと戻る。ジェットコースターに乗れと言われる。このコースターが最後のカーブを曲がると共にあなた方は死にますと告げられる。そうか。私は死ぬのだなと改めて思う。家族や友人にさよならを言う間もなかったな。コースターが動き始める。宣告から実施までに2時間くらいしかなかった気がする。カタカタカタ、とコースターが登ってゆく。みんな大好き。さようなら。せめて心で念じていよう。今年の蜂蜜は私から取れたと知ったら食べてくれるかなあ。食べて欲しいようなそうでないような。逆の立場だったらどうだったろう。言うてる間にガクッと身体が浮いたような感覚。スピードを上げてコースターが走り出す。でも、何故だろう、速いはずなのにゆっくりに感じる。コマ送りのようになった視界に、すわ走馬灯かと思わず身構えるが、特に何が見えるわけでも無く、無機質なコンクリートの壁が身体の横を通り過ぎるだけだった。もうすぐ真っ暗なトンネルに入る。ああ、終わる。あの中で終わるのだ。本当は死にたくなんてない。でも仕方ない。なんで仕方ないんだろう。きっと蜂蜜は甘い。早く死ななくても蜂蜜が取れる世界になればいいのに。私の子どもが大きくなる頃には…。子ども、いないんだった。よかった。よくない。さようなら。いい人見つけてね。私を忘れてね。みんなお願いだから忘れて欲しい。蜂蜜は、甘い。



      | ただの文 | 01:23 | comments(0) | - |
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